当美術館の創立者岡田茂吉(1882~1955)は「美術品は決して独占すべきものではなく、一人でも多くの人に見せ、娯しませ、人間の品性を向上させる事こそ、文化の発展に大いに寄与する」との信念のもと、戦後、東洋美術の優品の蒐集につとめ、海外への流出を防ぎ、昭和27年、財団法人東明美術保存会(現在は公益財団法人岡田茂吉美術文化財団)を設立し、箱根町強羅に箱根美術館を開館しました。

その後、創立者の「熱海にも世界的な美術館を建設し、日本の優れた伝統文化を世界の人々に紹介したい」との願いを継承して、昭和32年、熱海市に熱海美術館を開き、昭和57年創立者生誕百年の年には、現在の本格的な美術館を開館し、Mokichi Okada Associationの頭文字を冠してMOA美術館と改め、当財団の中心拠点として、美術品の展観をはじめ、いけばな、茶の湯、芸能、児童作品展など、幅広い文化活動を展開しています。